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不惑のおっさんの0円筋トレと雑記ブログ

自然災害にソナエル  ~ タイムラインって何?いつ、どんな防災行動を取るか? ~

自然災害にソナエル
~ どんなタイミングで、どんな防災行動を取るべきかを、時系列で整理したタイムライン ~

暑さもいくぶん治まり、すごしやすくなってきました。
一方で、台風や秋雨前線の影響で、各地で豪雨が発生しています。
本日も、台風15号の接近が懸念されています。

MOSSA11号は、防災についてのセミナーや研修などで、内閣府や気象庁、自治体防災担当の方のお話を聴くことがあります。
その中には、非常に有効な情報がたくさんありますので、いくつかご紹介できればと思います。

これまでは、
  普段から確認しておくべき情報として【ハザードマップ】
  大雨などの際に確認すべき情報として【警戒レベル】と【危険度分布】
  実際に避難行動を取るための心構え
をご紹介しました。

 今回は、災害にあたって、いつ、誰が、何をするかを整理した「タイムライン」についてです。


●タイムラインとは

災害の発生を前提に、防災関係機関が連携して災害時に発生する状況を予め想定し共有した上で、「いつ」、「誰が」、「何をするか」を時系列で整理したものです。

2012年10月、アメリカで、ハリケーン・サンディが、ニューヨーク州辺りに上陸しました。
ハリケーン・サンディは、大都市を直撃し、地下鉄などへの浸水、交通機関の麻痺、ビジネス活動の停止など、極めて甚大な被害をもたらしました。
ニューヨーク州では、「被害の発生を前提とした防災」として事前にタイムラインを策定しており、タイムラインをもとに住民避難などの対策を行ったことで、ハリケーンによる被害を最小限に抑えることが出来ました。

●災害により異なるタイムライン

タイムラインは災害により異なってきます。
大別すると、
 進行型災害 : 豪雨など、災害の危険性が段階的に高まる災害
 突発型災害 : 地震など、突発的に発生する災害
となります。

進行型災害に対するタイムラインは、事前に起こりうる最悪の状況を想定し、災害発生前に安全確保できるよう防災行動を取り決めます。
突発型災害に対するタイムラインは、災害発生後、特に、人命救助のために重要な「72時間」を想定して、取るべき行動を取り決めます。

●どのタイミングで、どう行動する?

進行型災害にスポットを当て、タイムラインで取るべき防災行動を見ていきます。
あくまで、気象状況の進行のモデルケースに基づくものですので、実際の現象が同じような時間スケールで発生するとは限りません。

危険度の高まりに応じて段階的に発表される防災気象情報
気象庁HPより ~危険度の高まりに応じて段階的に発表される防災気象情報~


大雨の数日~約1日前  警報級の大雨が予想される場合、気象庁から早期注意情報が発表されます。
 警戒レベル1です。

 取るべき行動 : 災害への心構えを高める。
  ・非常用持ち出し袋や食料、飲料の備蓄のチェック
  ・家族の連絡手段、安否確認手段の確認

 

大雨の半日~数時間前 大雨・洪水注意報など、各種注意報が発表されます。
 警戒レベル2です。

 取るべき行動 : ハザードマップを確認する。
  ・避難場所や避難経路の確認

 

大雨の数時間~2時間程度前  大雨・洪水警報、氾濫警戒情報などが発表されます。
 警戒レベル3です。

 取るべき行動 : 以下の方は準備が整い次第、避難を開始する
  ★特に高齢者の方は、速やかに避難する。
  ・ハザードマップで浸水想定区域や土砂災害警戒区域に住んでいる方
  ・スマートフォンに警戒レベル3相当の危険度の通知があった方

 

大雨の2時間程度前~ 土砂災害警戒情報、氾濫危険情報などが発表されます。
 警戒レベル4です。
 市町村から、避難勧告、避難指示(緊急)が発令されます。

 取るべき行動 : 以下の方は全員、速やかに避難を開始する
  ・ハザードマップで浸水想定区域や土砂災害警戒区域に住んでいる方
  ・スマートフォンに警戒レベル4相当の危険度の通知があった方

 

数十年に一度の大雨が発生 大雨特別警報、氾濫発生情報が発表されます。
 警戒レベル5です。

 取るべき行動 : まだ災害が及んでおらず、避難できる場合は、速やかに避難する
  ★既に災害が発生している場合は、命を守る最善の行動をとる。
  ・既に自宅などが浸水している場合は、家の上階、屋根の上、少しでも高い所へ垂直避難
  ・既に自宅などの周囲に土砂災害が発生している場合は、家の上階、山や崖の反対側へ避難

 



実際にこのような時間スケールで大雨、災害が発生するとは限りません。
しかし、早め早めの行動の判断のためには、事前に、どんな防災情報を見聞きしたら、どんな防災行動を取るべきか、大まかな時間的な流れ、タイムラインを認識しておくことが重要だと思います。